健康診断は必要なの??
☆ 受けた方がいい理由が4つあります!
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ワンちゃん・ネコちゃんは辛くても、その姿をみせません
ワンちゃん・ネコちゃんは、本能的に痛みや辛い姿を見せないように、出来るだけ病気を隠そうとします。ご家族の方が、異変に気づいたときには、症状が進行していることも、少なくありません。 -
早期発見・早期治療にはメリットがいっぱい
治療の選択肢が増えます。また、初期であれば、完治させることが出来る病気も多く、完治できなかったとしても、病気と上手につきあっているワンちゃん・ネコちゃんたちも多いです。「もっと早く気づいてあげれば良かった」と、後悔しないためにもお勧めします。
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ワン・ネコちゃんの1年は人の4 倍の早さ
人より早いスピードで年をとるワンちゃん・ネコちゃんたち。若くても、1年のうち2回は健康状態をチェックしてあげたいものです。
ワクチンと健康診断の時期を分けてあげることで、1年に2回は獣医さんに健康をチェックしてもらうことが出来ます。7歳すぎたら、さらに回数を増やしてあげましょう。
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動物病院に慣れる
万が一、入院や通院になったときに、不安は少しでも少ない方がいいですよね。元気なときから、動物病院に気兼ねなく来て、スタッフや環境、検査に慣れさせておくことは、ワンちゃん・ネコちゃんにとっても、安心出来る場所になります。
また、元気なうちから動物病院へ来ることで、獣医も普段と比べることが出来、些細な異常に気づきやすくなります。
どんな健康診断プランがあるの?
☆ 当院では組み換え可能な4つのプランをご用意しています
ワンちゃん、ネコちゃんと言っても品種、年齢、気になるところ、既往歴によって、気になるところは様々かと思います。当院では4つの健康診断のプランをご用意し、さらにその内容を組み替えられるようにしてあります。複雑なように思えますが、それぞれのワンちゃん・ネコちゃんが抱える悩みは様々です。
だからこそ、ご家族と獣医で話し合ってオリジナルの健康診断プランを作成していきましょう。
ワンちゃん プラン内容のご案内
で表示してあります
ネコちゃん プラン内容のご案内
で表示してあります
わん・にゃんドック、受けさせたいけど、どうすればいいの?
☆ 簡単な流れをご説明します。
- 事前のご予約・プランのご相談
電話(046-235-2527)または受付でご予約をとり下さい。
プランのご相談、変更は当日でも可能です。
⇒事前に糞便・尿検査希望の方は容器を受け取りにご来院をお願いします。
- 事前の来院が難しい場合は、ご相談ください。
- わん・にゃんドック当日
- 10:00~12:00にご来院ください。
- 当日のうんちとおしっこをお持ちになって来てください。
- 朝ご飯は抜いてきていただけると、より正しい診断結果が得られます。
- もしタイミング悪く、採取できなければ、次回でも構いません。
おしっこの採取も難しいときは、ご相談ください。
- 問診・お預かり
- 基本的な内容およびご家族がご心配なことなどを問診致します。
- 問診終了後、ワンちゃんを一旦お預かりし、スタッフが時間をかけて健康診断を行います。
- トライアルプラン以外のご家族の方は、一度お帰り頂きます。
- お迎え・お会計
当日の夕方にお迎えに来ていただき、おうちへ帰ります。 - 検査結果
10日後以降、ご家族のみ病院へ結果を聞きに病院へいらしてください。
健康診断結果をお渡し、ご説明します。ご来院がすぐには難しい場合は、郵送とお電話でのご説明も可能です(追加料金¥540)。
⇒ 健康と診断された方は定期的に健康診断を続けましょう。
⇒病気が疑われたかたは獣医師の判断のもと、治療や追加の検査を行いましょう。
健康診断を受けさせたいけど、なかなか時間が取れないご家族様へ
当院では診療時間外のお預かり、お迎えも承っております。
また、送迎・往診も行っておりますので、受付にご相談ください。
お電話でも気軽におたずねください。
当院では、1年中、どの市にお住まいの方のワンちゃんでも、予約不要で狂犬病予防注射を受け付けております。
狂犬病ワクチン 3000円 |
*)診察料込みです |
どのくらい怖い病気なの??
この「狂犬病予防法」ですが、病気を対象とした法律はたくさんありますが、一つだけを名指しした法律はこれだけなのです。どうしてでしょうか?
狂犬病は、ワンちゃんだけの病気ではなく、人を含めた全ての哺乳類が感染し、発病すると悲惨な神経症状を示してほぼ100%死亡する極めて危険な病気です。狂犬病に感染して世界で毎年約5万5千人が死亡しています。実際にも、お隣のロシアや韓国では発生しており、いつ日本国内で発生してもおかしくない状況です。
ちなみに、今、恐れられている鳥インフルエンザですが、こちらは2003~2014年の間で650人が発病して386人が亡くなっています。比較しても、1年で5万人以上が亡くなっているって恐ろしいですよね。
日本で狂犬病って発生しているの?
日本では、約60年間、発生はなく、数少ない清浄国の一つとして認められています。すなわち、60年前までは、狂犬病が蔓延していたのです。
関東大震災などの社会的混乱の中で野良犬が増え、ヒトの感染も200名を超えることもありました。しかし、1950年に「狂犬病予防法」を制定後、このあとわずか6年で発生件数を0にしたのです。
忘れないでいただきたいのは、この時、狂犬病をなくすために、たくさんの犬たちが犠牲となっています。同じことを繰り返さないためにも、予防することで、日本で再度狂犬病ウィルスが蔓延しないよう飼い主としての責任と義務を果たしましょう。
☆ワンちゃん
ウイルスによる伝染病の治療は困難であり、また、犬だけでなく人にもうつる恐ろしい病気もあります。これらの伝染病から愛犬を守るためには、ワクチン接種による予防が有効です。ワクチンには、病気に対する抵抗力(免疫)をつける効果があります。
どんなワクチンを選択すればいいの?
犬の場合は、5種混合ワクチンが基本となり『コロナウイルス感染症』を追加した6種混合ワクチンと言うのが一般的になります。さらに、これらに『レプトスピラ感染症』が加わり10種混合ワクチンとなります。
当院では、アレルギーが出やすいと言う報告があるダックスフンドには、主に6種混合ワクチンの接種をすすめております。
10種混合ワクチンに含まれるレプトスピラ感染症は、人にもうつる病気です。ネズミの尿で汚染された土や水との接触により感染します。そのため、畑、水田、山林や川が散歩コースとなっているワンちゃんにお勧めしています。
混合ワクチンの内容 | 6種混合 | 10種混合 |
---|---|---|
犬ジステンパー | ○ | ○ |
犬伝染性肝炎(A1) | ○ | ○ |
犬伝染性喉頭気管炎(A2) | ○ | ○ |
犬パラインフルエンザ | ○ | ○ |
犬パルボウイルス感染症 | ○ | ○ |
犬コロナウイルス感染症 | ○ | ○ |
犬レプトスピラ感染症(カニコーラ) | - | ○ |
犬レプトスピラ感染症(イクテロヘモラジー) | - | ○ |
犬レプトスピラ感染症(グリッポチフォーザ) | - | ○ |
犬レプトスピラ感染症(ポモナ) | - | ○ |
いつ接種すれば良いの?
- 子犬の場合;生後2~4ヶ月の間に計3回接種する必要があります
-
成犬の場合;初めてワクチン接種をする場合は4週間隔で2回の接種が必要ですが、以降は毎年1回の接種で予防効果が得られます
ワクチンの副作用はどんなものですか?
極めて稀ですが命にかかわる急性のアレルギー反応(アナフィラキシーショック)は接種後5分~30分位で起きることがあります、お顔が腫れたり、ヨダレが出たり、急にグッタリすることがあります。それが起きなかったとしても遅れて出る反応として半日前後でお顔が腫れたり、吐いたり、全身を痒がったりすることもあります。遅れて出る反応は命にかかわることは稀でが、まだ子犬や高齢犬は注意が必要です。
このような理由から ワクチン接種はお時間に余裕を持って、午前中に来院されるのが望ましいです。とくに子犬のワクチンは午前中を強くお勧めします。
ワクチンが打てないのはどんな時??
以下の時はワクチン接種できません。
- 妊娠している
- 熱がある
- 寄生虫がいる
以下の時は、ご相談の上、接種となります。
- アレルギー体質
- 興奮している(神経質)
不明なことや不安があるときはぜひご相談ください。
予防出来る病気についてもっと知りたい!!
犬ジステンパー
感染力が強く、仔犬に発生が最も多く見られる犬の代表的な病気です。
この病気にかかると、高い熱、目ヤニ、鼻水、クシャミが出て、元気・食欲がなくなります。また、嘔吐や下痢をしたり、ふるえやケイレンなどの神経症状を起こす場合もあります。
空気感染、もしくは、感染した犬の分泌物(排泄物・鼻水・目ヤニなど)から、接触感染し通常は感染してから1ヶ月半後くらいにほとんどが死亡する恐ろしい病気です。
犬伝染性肝炎(A1)
犬アデノウイルス1型に感染した犬の分泌物(排泄物・鼻水・目ヤニなど)から接触感染します。
肝臓に炎症が起こり、高い熱が出て嘔吐や下痢をしたり、元気・食欲がなくなり、時には目が白く濁ったりします。症状の程度は色々ですが、病気の程度は軽いものから重いものまで様々ですが、仔犬が感染した場合は、死亡するケースが多く見られます。
犬伝染性喉頭気管炎(A2)
犬アデノウィルス2型による感染症。
感染した犬との接触や、咳やクシャミなどの飛沫から空気感染します。
熱が出たり、食欲不振がみられ、クシャミ、鼻水の他、短く乾いた咳が続き、のどや扁桃がはれる場合もあります。特に、他のウイルスや細菌等の混合または二次感染によって症状が重くなります。
犬パラインフルエンザ
一般的に『ケンネルコフ』と呼ばれる呼吸器系疾患を引き起こすものとして知られています。
感染した犬との接触や、咳やクシャミなどの飛沫から空気感染します。水様性の鼻水や咳、軽い発熱と扁桃のはれなどがみられます。犬やアデノウイルス2型などのウイルスや細菌の混合、または二次感染が起こりやすく、その場合は症状も重くなります。
冬に多く見られ、症状がおさまったように見えてもまた現れるのが特徴です。
犬パルボウイルス感染症
パルポウイルスによる急性伝染病で、チリやほこりに混じって長期間生存する抵抗性の強いウィルスです。
感染した犬の便の中にこのウイルスが含まれており、それにより感染します。食欲がなくなり、衰弱して発熱や嘔吐、時には血液の混じった激しい下痢がみられます。重症になると脱水が進み、短い経過で死亡することもあります。犬ジステンパー同様、伝染力が強く、非常に死亡率が高い病気です。
犬コロナウイルス感染症
感染した犬の便から感染します。
単独感染では軽い下痢や食欲の低下、嘔吐といった症状が見られる程度ですが、パルボウィルスや腸炎を起こす他の細菌と複合感染すると症状が重篤になることが知られています。
犬レプトスピラ感染症(動物由来感染症:人にも感染します)
レプトスピラという病原体が原因の細菌感染症です。
感染した犬やねずみの尿やその尿に汚染されたから土や水を介して伝染し、腎炎と肝炎症状を呈することが多く、発熱、元気・食欲がなくなります。また、嘔吐、血便や腎臓がはれて死亡する事があります。
当院でオススメしている予防期間は6月中旬~12月中旬です!!
ネコちゃんもしっかり予防してあげましょう。
フィラリア症って何だかよくわからないけど???
ワンちゃん・ネコちゃんの心臓に寄生するそうめんの様な細長い寄生虫のことをフィラリアと呼びます。蚊によって伝染する病気です。全身の血液のポンプである心臓が寄生虫でやられるので、肺・肝臓・腎臓などの多くの臓器に障害が出てきます。そして、呼吸困難などの症状により、大変苦しい病気です。
かかってから治療すれば良いのでは?
フィラリア症になってしまうと、治すまでに時間も費用もかかります。 そして、フィラリアを退治しても、一度ダメージを受けた臓器は、完全には元には戻りません。また治療に伴う苦痛・副作用も大きく、亡くなることもあります。簡単な予防をしっかり行ってあげましょう。
ネコも予防しなきゃいけないの?犬の病気じゃないの?
ワンちゃんほど発症率は高くありませんが、ネコちゃんにもうつります。
ネコちゃんは、かかってしまうと、少ない寄生数でも重症化しやすく、そのため検査で見つけることも難しいのです。治すまでに時間も費用もかかり、大変苦しむことになります。簡単な予防をしっかり行ってあげましょう。
フィラリアの予防ってどんなことするの?
月に1回、ワンちゃんならお薬を飲む、ネコちゃんなら背中にお薬をたらすだけで簡単に予防できます。
フィラリアの予防薬ってどんな作用なの?
勘違いされている方が多いのですが、フィラリアの予防薬といっても「体内に侵入させないようにする」という効果はありません。実際には、フィラリア幼虫が皮膚の間にいる間に殺す駆虫薬のことを予防薬と言っているのです。
つまり、フィラリアに感染した後、50日以内のフィラリア幼虫であれば、微量の薬によって簡単に退治出来ると言うことなんです。
いつからいつまで飲めばいい?
神奈川県で感染が成立するのが、過去の状況より、最も早くて5月6日以降となります。同様に最も遅くて11月11日となります。(HDUにより算出)
予防薬は前述した通り、駆虫薬の性質上、感染した初期に飲ませて初めて意味があります。
このことからふまえると、6月15日から開始して、12月15日まで毎月一回、計7回を最後まできちんと投薬することが大切です。心配な方は5月15日から開始してもいいかもしれませんね。
フィラリア予防を希望される方へ
☆当院での流れ
- 3~5月に動物病院へいきましょう。
- 時期が外れても予防は出来ます。まずは病院へ
- 健康状態をチェックします。
- 前年の血液検査が確実に行われたかどうかを確かめるための大切な検査をします
A. 去年、しっかり予防したワンちゃん
投与したときに生る有害反応を防ぐことも目的としているので、簡単な血液検査(ミクロフィラリア検査)をします。
B. 去年、投薬を何回かし忘れてしまったワンちゃん
何回あげ忘れたのか、それはどの時期かによりますが、最低でも、フィラリア抗原検査をします。
感染が心配される状況にある場合、全身の血液検査、レントゲンやエコー検査を実施します。C. いままで、フィラリアの予防薬を飲んでないワンちゃん
フィラリア抗原検査、全身の血液検査、レントゲンやエコー検査を実施します。
- 検査で問題ないと判断されたワンちゃんは、フィラリア予防薬を処方します。
- 6月中旬から投薬がスタートします。
- 月一回、12月中旬まで計7回しっかり予防してあげましょう。
- この薬は、最初よりも最後が肝心です!!寒くなっても忘れずに、ワンちゃんをフィラリアから守ってあげましょう。
- ご心配なかたは、5月中旬からのスタート分もお出ししています
ノミ・マダニの予防きちんとしていますか?
「春先に1回つけたから大丈夫!」
「去年は3回予防してたわ」
「ホームセンターで買ったものつけています」
・・・残念ですが、全部きちんと予防したとは言えません。
予防薬はいずれもノミへの効き目は1~3か月、ダニには1か月効くものです。そのため、ダニにあわせて1ヶ月に1回の投与間隔が望ましいと言えるでしょう。
また、動物病院以外で購入された市販のノミの薬は効果が弱く(20%ほど)、せっかくつけても、効きません。ノミが全く落ちてないのが現実です。たとえ少し安くても、効き目がない薬にお金を使うことは結局無駄になります。100%効果がある、動物病院の医薬品をお使いください。
製品には
① 背中の皮膚につけるもの (スポットタイプ)
② 飲み薬
③ スプレータイプ
があります。続けやすいものを選んであげましょう。
ノミとダニの予防に関するQ&A
室内で飼っているから大丈夫?
いいえ。安心できません。動物病院やペットホテルに出かけたときや、人が外から持ち帰ってしまうこともあります。
それに、ノミが繁殖するには気温が13℃以上あれば十分なため、寒い冬の時期でも、暖房のきいた室内では繁殖と寄生を繰り返すことができます。
シャンプーしたり、ノミ取り櫛でとれば、いいんじゃないの?
「うちの子は、こまめにノミ取りシャンプーしているからノミなんかいない」
そういう方もいます。でも、ノミは毛の根元で逃げ回っています。シャンプーをしていても洗いにくい頭部などに逃げてしまい、完全に駆除するのはとても困難です。
それにシャンプーのノミ駆除の効果は、その場限りです。駆除成分は皮膚にずっと残るわけではないので、お散歩でまたついてしまうこともあります。一度感染した、ということはその子がいる環境中にノミの生活環があるということなのです。
ノミがつくとなぜいけないの?ノミがついてから退治するじゃだめなの?
ノミがついたとしても、なかなかすぐには気づきません。
体に寄生すると、次の病気を起こします。
① かゆみからの皮膚炎
② ノミの唾液によるアレルギー
③ 吸血による貧血
④ 寄生虫(瓜実条虫)をうつす
また、ご家族にもし、皮膚炎やノミアレルギーを引き起こします。
マダニはどこにいるの?
マダニは散歩中の草むらなどにひそみ、ワンちゃん・ネコちゃんの体に寄生します。
散歩に行くワンちゃんは寒くても活動できるマダニのために、通年で予防することは大切です。
お外に遊びに行くネコちゃんも気をつけてあげたほうがいいのですが、ネコちゃんはグルーミングをするので、ワンちゃんほどつくことは少ないです。
マダニがつくとなぜいけないの?
マダニにから感染する病気があります。代表的な病気は下の通りです。
- ライム病
- 主に神経症状や発熱などを引き起こします。人にも感染することがあります
- バベシア症
- バベシアは赤血球内に寄生するため、駆除することが難しく、死亡率が50%という報告もあります。
- ヘモバルトネラア症
- 血液に寄生し、貧血や黄疸・発熱などの症状を引き起こします。
マダニから人にうつる病気があるって本当?
本当です。
たくさんありますが、この中でも特に怖いのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)です。マダニがこの病気を媒介しており、複数の方が亡くなっています。関東でも、このウィルスを持ったマダニが確認されています。ご家族を守るためにも、ワンちゃんに寄生させないことが大切です。
洋服を着れば大丈夫じゃないの?
ノミやマダニは、たとえ洋服を着ていても、すばやく飛びついて、ペットの足や顔から毛の奥に入り込みます。そして皮膚の柔らかいところやペットの口が届きにくい背中などに移動して寄生するので、洋服では予防するのは不可能です。
また「うちの子はほとんど外に出さないから大丈夫」という声もよく聞きますが、飼い主さんは外に出るわけですから、靴の裏などについて卵や蛹や成虫が家に持ち込まれ、実は室内でノミが寄生する可能性のほうが高いことが最近になって知られてきました。
マダニがくっついてから、駆虫するのではダメなの?
マダニは、寄生したては小さく(2~3mm)、なかなか気づきません。
吸血すると大きくなり、目立ち気づくことが多いです(吸血開始後、大体1週間以上)。
この間に、病気がうつされてしまいます。
「ライム病」や「バベシア症」は寄生して2-3日もあれば、病気をうつすのに十分です。この他にも、「紅斑熱群」や「エールリキア症」は寄生直後からうつします。
このため、寄生させないことが大切なのです。
マダニがついています。とっても大丈夫ですか?
素手でマダニに触ったり、つぶしたりしないでください。見つけたら、動物病院で取り除くか下記の方法で取り除きましょう。
マダニの取り方
- ティッシュもしくはビニール手袋で指を覆う、あるいはマダニ取り用のピンセットを準備します。
- マダニの付着部を確認し、食いついているアゴの部分を付け根をもち、まっすぐにゆっくりと力を加え、引き離します。
- マダニの口の一部が体内に残っている場合、炎症を起こします。もし残っている場合は、針を用いて、トゲを抜く要領で取り除いてください。
- すべて終わったら、患部を石けんで洗浄し、アルコールで消毒してください。
- 取り除いたご家族の方も手を洗い、消毒してください。マダニに触れず、つぶして体液に触れたりしないよう注意してください。
- 取り除いた日にちを記録し、万が一何らかの不調が出た場合は、マダニのことを伝えてください。
アロマやハーブの香りは効く?
アロマやハーブの香りでは完全な予防対策にはなりません。あくまでも近づきにくくするだけです。また、ついてしまったノミなどを駆除することはできません。
○ 歯 石 除 去
ワンちゃん・ネコちゃんのお口の中のぞいたことはありますか?
歯の周りに、黄色いものがくっついていたり、歯茎が赤くなったりしていませんか?
歯周病は、3歳以上のワンちゃん・ネコちゃんのうち8割がかかっているといわれています。
唾液や食物が歯に蓄積し、細菌が増殖すると、歯垢となります。それを放置すると歯石となり、やがて歯肉に炎症を生じさせます(歯肉炎)。炎症の進行とともに、歯肉や歯を支えている組織が破壊され、痛みを感じるようになります(歯周炎)。
歯肉炎などの軽い症状のうちは、歯垢・歯石を取り除き、歯のまわりを清潔にすれば治りますが、重い場合には歯を抜いて治療するケースもあります。歯がぼろぼろになって、あごの骨まで溶かしてしまう前に、歯磨きや口腔ケア、歯科チェックを定期的に心がけましょう。歯周病とともに引き起こされる感染症は、心臓や肝臓、腎臓のような重要な臓器に広がってしまうこともあり、注意が必要です。
歯科診察・麻酔下処置の流れ
口腔疾患の治療は、一般的に以下のような流れで治療を行います。
- 診察
お口の中を診察します。どのくらい歯垢・歯石の付いているのか、歯肉が赤くなったり
腫れたりしていないかなどを確認します。歯科処置が必要と判断されたら、麻酔下での処置となるため、麻酔前検査を行います。 - 麻酔前検査
ワンちゃん、ネコちゃんの歯科処置は、全身麻酔をかけて行います。全身麻酔を安全にできるかどうか、血液検査やX線検査などで全身の状態をチェックします。
もし、麻酔前検査で他の病気が分かった場合、その病気の種類や程度によっては歯科処置が延期されることになります。まずは、その病気を治療し、ある程度、安全に全身麻酔をかけることが出来ると判断されれば、歯科処置を行います。 - 歯科処置の予約
歯科処置は麻酔下となるため、原則として予約制になります。
(STEP1~4を同日にやることも可能です。その場合は、当日、絶食等も必要となりますので、まずは事前に電話でご相談ください) - 歯科処置 当日
前日の夜9時以降は食事を与えないでください。お水は朝7時頃から与えないでください。午前中に動物病院へ連れて行きます。
お預かりした後、鎮静薬や鎮痛薬を用いて不安や痛みを取り除き、麻酔下で安全に歯科処置を行います。
歯周病がひどくなるとこんなことに・・・。
- 外歯瘻(がいしろう)/内歯瘻(ないしろう)
- 炎症が、歯の根っこまで及び、その周囲の骨が溶けて皮膚まで穴が開き、頬から出血したり(外歯瘻)、歯肉に穴が開いて出血したり(内歯瘻)します
- 口鼻瘻管(こうびろうかん)
- 犬歯などの歯の根っこまで炎症が進んだ結果、骨が溶けて、鼻と通じてしまった状態です。クシャミや鼻水、鼻出血などが見られることも多いです。<
- 下顎骨骨折
- 歯周病が進行して、下のアゴの骨が溶けてしまうと、硬いものを咬んだり、外からの衝撃が加わったりしただけ、下顎骨が簡単に折れてしまうことがあります。
麻酔をかけないで歯石取りって出来ないの??
人と同じように、全身麻酔をかけないで歯石取りが出来たら、いいと思いますよね?
しかし、ワンちゃんや、ネコちゃんは、私たちと違って、ずっと口を開いたり出来ません。無理に口をあけて、歯の処置をすれば、怪我をさせる可能性が有るだけでなく、苦痛を与え、精神的にも恐怖を感じさせてしまいます。
また、表面の見える部分をきれいにしても、歯と歯の間や、裏側、歯周ポケットの部分は、舌が邪魔したり、痛み伴うので、全身麻酔下でないと処置できません。実は、ここを掃除することが歯周病予防には肝心なのです。
その部分ができないのでは、きれいにする意味は、ほとんどありません。歯周病を改善出来ないばかりか、健康な部分まで傷つけることもありますから、大変危険です。
これは、日本小動物歯科研究会および米国歯科学会でも同様の理由により、歯石除去・歯周病治療において、全身麻酔の必要性はあるとされています。
当院では全身麻酔下で安全に正しく処置をしております。
避妊/去勢まで流れ
予約
避妊・去勢手術を決断したら、予約を取ります。
直接、受付で相談していただくか、お電話(046-235-2527)ください。
*注意* ワンちゃんの女の子の飼い主様へ
発情出血がある場合は手術はお引き受けできません
これは、出血傾向が強く、止血が困難になることがあるためです。
発情を迎える前、もしくは一度発情が落ち着いてから、予約をしましょう。
手術前日
手術前日の夕方に餌を与えてください。
21時以降は絶食をお願いします。ただし水は与えても結構です。
手術当日
朝7時を過ぎたら水も与えないでください
午前10~11時半までに病院へいらしてください。
当日、麻酔をかけるにあたっての術前検査(血液検査・レントゲン検査)やマイクロチップの挿入、手術後の飲み薬について相談します。
手術
手術は短時間で終わり、ワンちゃんの男の子、女の子、ネコちゃんの女の子ともに1泊2日の入院になります。ネコちゃんの男の子は日帰りです。
手術翌日
お迎えにきてください。
お迎えの時間は、診療時間内でしたらいつでも結構です。
エリザベスカラーをつけて帰ります。
7~10日後
抜糸にきてください。
- 車がない方へ;送迎サービスも承っております。まずは、お電話でご相談ください。
- 時間がとれない方へ;診療時間外のお預かり、お迎えも行っております。また、延泊も受け付けておりますので、お電話でご相談ください。
避妊・去勢手術にまつわるQ&A
避妊・去勢手術をなぜ考える必要があるの?
避妊・去勢手術する目的は表の通りです
男の子の目的
望まれない交配による妊娠を避ける
性ホルモンに関連した問題行動を抑制する
- スプレー行動、攻撃性、逃走癖、マウンティング行動など
- 雄ネコでは特に喧嘩による外傷からのウィルス感染(FIV/FeLVなど)の可能性を低下させる
生殖器疾患および性ホルモンに関連した疾患を予防する
前立腺肥大症、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫
潜在精巣における腫瘍発症を予防する
女の子の目的
望まれない交配による妊娠を避ける
性ホルモンに関連した問題行動を抑制する
発情徴候(外陰部からの出血、鳴き声など)
スプレー行動、マウンティング行動など
生殖器疾患および性ホルモンに関連した疾患を予防する
子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、子宮・膣腫瘍(平滑筋腫)、膣脱、偽妊娠など
糖尿病の発症率を低下させる
プロジェステロンが分泌される黄体期になると動物はインスリン抵抗性を示し、黄体期を重ねるごとに糖尿病になる確率が高くなる
避妊・去勢のデメリットはなんですか?
次のことがあげられます。
全身麻酔のリスクを含めた手術に伴う危険性?
⇒手術は全身麻酔で行われます。
人に用いるのと同じものが使われ、心拍数、酸素濃度、麻酔流量などを厳密に管理しながら手術が行われるので安全性に問題はありませんが、たまに特異的に麻酔が合わない子がいます。
健康なワンちゃん・ネコちゃんが麻酔によって死亡する可能性は0.1%程度と言われています。
子供を産めなくなってしまう
⇒後に繁殖したくなったとしても、元には戻せません。
縫合糸によるアレルギー反応
⇒切った部分を縫う糸が体質的に合わない子がまれにいます。
当院ではこのため、お腹の中に残る糸は吸収性縫合糸を用いています。
手術直後は体内に糸が残ったままですが、この糸は手術後約6ヶ月で吸収されてしまい、体内に異物として残りません。
ただし、ごく稀にこの糸でも炎症性の反応が起こってしまうことがあります。
手術後しばらくしてから症状がみられ、内服薬で落ち着きますが、場合によっては再手術で糸を取り除かないといけないことがあります。
被毛の外観の異常
⇒手術後のホルモンバランスの変化によって、体毛に変化が見られる場合があります。
ベビーのようなほわほわした毛になる、直毛に変化したり天然パーマのように変化したりする、薄毛になるなど変化は様々です。
ホルモンバランスが新しいバランスを保てるようになったころ落ち着くことが多いですが、ごくまれに部分的に脱毛したままになる場合や薄毛になったりする場合がないとは言えません。
子宮・卵巣の断端の肉芽腫
尿失禁(雄犬、猫ではまれ。大型犬で注意)
⇒「エストロジェン反応性尿失禁」とも呼ばれます。
不妊手術済みの中高齢の犬に多く発生し、性ホルモンを投与すれば治ることから、不妊手術の副作用、後遺症と考えられてきました。しかし、最近の研究では、この病気と不妊手術との直接的な関係はないと結論付けられています。
ただ、比較すると、避妊をしている子に明らかに発症が多い(避妊した犬の4%、避妊していない犬の0.3%)ことから、直接的な関係はなくとも、まったくの無関係ではないと思います。
体重の増加傾向(肥満)
ホルモンの影響がなくなるので、基礎代謝率が低くなり、必要摂取カロリーが以前より減少します。 その分の給与カロリー量を調節する必要があるのです。
犬の肥満は食餌と運動量に原因しているので、手術をしたから太るのではなく、手術後に与えられる栄養などの問題の関与が大きいのです。
適切な食事と運動などの管理をすることで、肥満の心配はなくなります。
避妊・去勢手術をすることで防ぐことができる病気が本当に多く、デメリットより、メリットが大きいため、一般的な動物病院では推奨されています。
これは世界的にみても共通の考え方です。
避妊・去勢時期について
ワンちゃん; 生後6-8ヶ月 (大型犬では10ヶ月-12ヶ月)
ネコちゃん; 生後6ヶ月齢前後
時期の理由について
- 理由 ①
- 乳腺腫瘍の発生率はワンちゃんもネコちゃんも初回発情前(性成熟前)の早期に卵巣を摘出した方がその発症が低くなることが明らかにされています。
- 理由 ②
- 性ホルモンに関連した問題行動は、問題行動を起こしていた時間が長いほど手術後の改善がみられない傾向があります。これは、「学習」要素の問題が大きく関与しているためです
- 理由 ③
- 若齢期での手術の問題点として、全身麻酔のリスクがあげられる。若齢の動物では肝臓の代謝能力、腎臓の排泄機能が未発達であるために、麻酔のリスクが高くなる可能性もあるので注意が必要
- 理由 ④
- 若齢期に手術を行うと、雌の外陰部が未発達となり、皮膚炎や膣炎がおこることもある。雄でも包皮や陰茎、陰茎骨の発育が未発達になることがある
薬による避妊方法はないの?
現在、市販されている避妊薬の中で、安全に長期間使用できるものはありません。
避妊・去勢手術に変わる方法として適用することはできません。